VIII-A2 お客様はAIにどう質問しているか―EC購入検討時のクエリパターン
EC購入検討時のクエリパターン
このレッスンの狙い:比較・おすすめ・スペック検索など、AIに投げられやすい購入検討クエリのパターンを分類し、自社商品ページの対応状況を診断できるようになる。
最終更新: 2026-07-25
この記事の要点
- 比較・おすすめ・スペック検索など、AIに投げられやすい購入検討クエリのパターンを分類し、自社商品ページの対応状況を診断できるようになる。
- 「一人暮らしに向く軽い掃除機」のような相談から始まる
- 情報収集型クエリと指名検索では、AIの出方が正反対
A1で市場規模の伸びを確認しました。次に気になるのは「では、お客様は実際にAIへ何と話しかけているのか」という中身です。ECの購入検討では、キーワードの羅列ではなく、会話に近い自然な文章でAIに相談するのが特徴です。
「一人暮らしに向く軽い掃除機」のような相談から始まる
AIショッピング検索は、ユーザーが「一人暮らしに向く軽い掃除機」のような自然な要望を伝えると、AIが複数の商品を比較・要約し、画像・価格・評価つきの「商品カード」として提示する購買体験です(出典: mercart.jp, 2026年7月確認)。従来の検索のように「掃除機 軽量 一人暮らし」とキーワードを区切って入力する必要がなく、条件を文章のまま投げられる点が最大の違いです。
用語解説
「商品カード」とは、AIが複数の商品を比較・要約したうえで、画像・価格・評価つきのカード形式でまとめて提示する表示形式のことです。検索結果の「リンク一覧」とは見た目も選ばれ方もまったく異なります。
情報収集型クエリと指名検索では、AIの出方が正反対
ネットショップ担当者フォーラムの分析では、AI Overviews表示率は全キーワード平均で約30%ですが、「比較・おすすめ・スペック検索」のような情報収集型クエリでは99.9%に達する一方、ブランド名単体の指名検索ではわずか2.29%にとどまるとされています(出典: ネットショップ担当者フォーラム, 2026年6月)。「調べて選ぶ」段階ではAIがほぼ必ず関与し、「もう決めている」段階ではAIがほとんど出てこないという、EC特有の使い分けです。
情報収集型クエリ
- 「〇〇 おすすめ」「〇〇 比較」等
- AI Overviews表示率は99.9%
- 比較・要約を経て商品カード化されやすい
指名検索クエリ
- ブランド名単体の検索
- AI Overviews表示率は2.29%
- AIを介さず直接サイトへ向かいやすい
AIは3つの情報源を組み合わせて答えを作る
AIが商品を提示する際は、①マーチャントが提供する商品フィード、②商品ページ上の構造化データ、③Reddit・YouTube・レビューサイトなど第三者の言及、という3種類の情報を組み合わせています(出典: kiyono-co.jp, 2026年7月確認)。この3つをどう整えるかは、A4(構造化データ)とA5(E-E-A-T)で具体的に扱います。
実践ステップ
- 自社の主力カテゴリで「〇〇 おすすめ」「〇〇 比較」をChatGPT・Perplexityに投げてみる
- 「一人暮らし向け」「初心者向け」のような利用シーン型の質問も試す
- 自社ブランド名単体で検索し、AI Overviewsが出るかどうかも確認する
- 出てきた回答がどのサイトを参照しているか、リンク元をメモする
- 拾えていない質問パターンを一覧化し、コンテンツの空白を洗い出す
まとめ
EC購入検討時のクエリは、キーワードの羅列ではなく自然な相談文であり、情報収集型と指名検索でAIの出方が正反対になる点が最大の特徴です。AIは商品フィード・構造化データ・第三者の言及という3つの情報源を組み合わせて商品カードを作ります。次のA3では、指名検索そのものを強くするエンティティ戦略を掘り下げます。
このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. 情報収集型クエリ(「〇〇 おすすめ」等)のAI Overviews表示率は、ブランド名単体の指名検索より低い。
正しくは逆で、情報収集型クエリの表示率は99.9%、指名検索は2.29%と、情報収集型のほうがはるかに高い。
Q2. ネットショップ担当者フォーラムの分析で、情報収集型クエリのAI Overviews表示率はどの程度か。
情報収集型クエリでは99.9%に達すると報告されている。
Q3. AIが商品を提示する際に組み合わせる3つの情報源に含まれないものはどれか。
マーチャント提供の商品フィード、商品ページの構造化データ、第三者の言及の3種類とされている。
このレッスンのFAQ
Q. ECの購入検討でユーザーはAIにどう質問しているのか?
キーワードの羅列ではなく、「一人暮らしに向く軽い掃除機」のような自然な相談文で質問しています。
Q. 商品カードとは何か?
AIが複数の商品を比較・要約し、画像・価格・評価つきのカード形式でまとめて提示する表示形式のことです。
Q. 指名検索ではAI Overviewsはどの程度表示されるか?
ブランド名単体の指名検索ではわずか2.29%にとどまるとされています。