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IX-D6 中国の検索地図——Baidu・Bing・DeepSeekの混戦

Baidu・Bing・DeepSeekの混戦

このレッスンの狙い:Baidu一強から多極状態へ移行する中国の検索地図を理解し、単月の数値だけで中国市場の戦略を判断しないようになる

最終更新: 2026-07-25

この記事の要点

  • Baidu一強から多極状態へ移行する中国の検索地図を理解し、単月の数値だけで中国市場の戦略を判断しないようになる
  • Baiduシェアの変動性
  • デバイス別に見ると景色が変わる
東アジア(韓国・中国・台湾・香港)IX-D6

Baidu一強の時代は終わりつつある

5つのエンジンが入り乱れる中国検索地図

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東アジアで最も変化が激しいのが中国の検索市場です。Baidu一強のイメージは過去のものになりつつあり、Bing・Haosou・DeepSeek・Doubao・Qwenが入り乱れる多極状態へと移行しています。今回はまず、この検索地図の全体像を数字で押さえます。

Baiduシェアの変動性

Baiduの検索シェアは観測時点によって大きく異なります。2023年には約68.52%あったシェアが、2026年1月時点で58.23%、同4月時点では44.62〜44.64%まで低下したと報告されています。中国の検索データは月次で40〜65%の幅で変動するとされ、単月値の一人歩きには注意が必要です(出典: Statista、EarthWeb、確認日2026-07-25)。

StatCounter 2026年4月 中国検索エンジンシェア

Baidu

44.62%(変動大)

Bing

22.55%

Haosou(360捜索)

18.27%

Yandex

10.35%

Google

1.88%(実質ブロック)

デバイス別に見ると景色が変わる

モバイルではBaiduが71.91%と依然強い一方、デスクトップでは2024年11月時点でBingが50.41%とBaidu(30.64%)を上回ったと報告されています。Bingはこの2年でデスクトップシェアを約6%から30%超へ伸ばしたとされています。Googleは2010年の中国市場撤退以来本土でブロックされており、2026年2月時点で香港経由アクセス等を含めても約2.28%のシェアにとどまります(出典: i-click.com、確認日2026-07-25)。

DeepSeek・Doubao・Qwenが検索行動を変える

2026年5〜6月時点、中国AI製品トップ5の月間訪問数はDeepSeekが最大で、月間5.41億件(世界5位)に達したと報告されています。以下、納AI Search(1.98億件)、豆包/Doubao(1.64億件)、Qwenが4,400万件で続きます(出典: Pandaily、確認日2026-07-25)。Baidu側も反撃しており、Baidu AI Searchは2026年中頃に月次20.65%増の3,943万訪問まで伸長したと報じられています。

ポイント

業界レポートによれば、2026年5月時点で中国のAI検索月間アクティブユーザーは7.2億人を突破し、B2B調達判断の78%・消費判断の71%がまずAI検索を経由するとされています。ただしこれは単一の業界レポートに基づく報告例であり、従来型検索エンジンのトラフィックが前年比31.2%減少したという数字も含め、断定的な事実としてではなく参考値として扱ってください。

文心一言(ERNIE Bot)と国産AIの存在感

Baiduの文心一言(ERNIE Bot)は2023年3月16日に招待制テスト開始、同8月31日に一般公開されました。2026年4月29日時点の安定版はErnie5.1で、同6月25日にはチャット・コンテンツ生成・Web検索を含むWebサービスが刷新されています。2024年4月時点でユーザー数2億人超と報じられており、参考情報として、2026年2月には中国製AIモデルがOpenRouterの週間API呼び出しトークン数で初めて米国製モデルを上回った(5.16兆 vs 2.7兆トークン)との報告もあります。

用語解説

「Haosou(360捜索)」は奇虎360が運営する検索エンジンで、Baidu・Bingに次ぐ第3勢力として一定のシェアを持ちます。中国語圏では単一の検索エンジンでシェアの過半を占める構造ではなく、複数エンジンへの分散を前提に設計する必要があります。

実践ステップ

  1. 中国市場の検索シェアを見る際は、必ず観測時点とモバイル/デスクトップの別を確認する
  2. Baidu一強という前提を捨て、Bing・Haosou・DeepSeek・Doubao・Qwenの併存を前提に設計する
  3. 業界レポートの数値(MAU7.2億人等)は単一ソースであることを踏まえ、複数情報源で裏取りする
  4. Googleが実質ブロックされている前提で、海外向け施策をそのまま持ち込めないと理解する
  5. 月次変動が大きい市場であることを踏まえ、短期間の数字の変化だけで戦略転換しない

まとめ

中国の検索市場は、Baiduの一強からBing・Haosou・DeepSeek・Doubao・Qwenが入り乱れる多極状態へ移行しつつあります。数字の変動幅が大きい市場だからこそ、単月の数値だけで判断せず、複数の観測時点・複数ソースを重ねて実像をつかむ姿勢が欠かせません。次のレッスンでは、百度SEOとGoogle SEOの技術的な違いを具体的に見ていきます。

このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。

確認テスト

選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。

Q1. 中国のBaidu検索シェアは観測時点によって大きく異なり、月次で40〜65%の幅で変動するとされている。

Q2. 2026年5〜6月時点で中国AI製品トップ5のうち月間訪問数が最大とされるのは。

Q3. デスクトップ環境(2024年11月)でBaiduを上回ったとされる検索エンジンは。

このレッスンのFAQ

Q. 中国の検索市場は「Baidu一強」と言えるか。

いいえ、Bing・Haosou・DeepSeek・Doubao・Qwenが入り乱れる多極状態へ移行しつつあります。

Q. デバイス別でBaiduのシェアはどう違うか。

モバイルでは71.91%と依然強い一方、デスクトップでは2024年11月時点でBingが50.41%とBaidu(30.64%)を上回ったと報告されています。

Q. Googleは中国本土でどのような状況にあるか。

2010年の中国市場撤退以来本土でブロックされており、2026年2月時点で約2.28%のシェアにとどまります。

監修:鈴木晋介(株式会社WEBMARKS 代表取締役)

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