III-B5 FAQPage・HowToを実装する
よくある質問や手順コンテンツを構造化して伝えるマークアップ
このレッスンの狙い:FAQPage・HowToのJSON-LDを実装できる
最終更新: 2026-07-23
この記事の要点
- FAQPage・HowToのJSON-LDを実装できる
- FAQPageの基本構文
- HowToの基本構文
Article・BlogPosting(III-B4参照)で記事コンテンツの型を押さえたところで、このレッスンではよくある質問やハウツーコンテンツに使うFAQPage・HowToを扱います。この2つは「Googleでのリッチ表示」を目的に語られることが多い型ですが、2026年時点では期待の持ち方を一度アップデートしておく必要があります。期待値のアップデートとセットで、FAQPage・HowToの実装まで一気に終わらせます。
FAQPageの基本構文
FAQPageは、質問と回答のペアをまとめて伝える型です。mainEntityの配列の中に、QuestionとそのacceptedAnswerを入れ子(III-B2参照)で書きます。
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "FAQPage",
"mainEntity": [{
"@type": "Question",
"name": "llms.txtを設置すればAI検索の順位は上がりますか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "2026年7月時点で主要AIプロバイダーは公式に利用を表明しておらず、順位や引用率を直接高める実証データは確認されていません。"
}
}]
}質問を1つ追加するごとに、この{"@type": "Question", ...}のかたまりを配列の要素として増やしていく形です。
HowToの基本構文
HowToは、手順コンテンツを伝える型です。全体のnameの下に、stepという配列で各手順をHowToStepとして並べます。
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "HowTo",
"name": "構造化データを実装する手順",
"step": [
{"@type": "HowToStep", "name": "ページ種別の棚卸し", "text": "トップ・会社概要・記事・FAQ・商品の5種別に仕分ける"},
{"@type": "HowToStep", "name": "Organizationから着手", "text": "会社情報にOrganizationを実装する"}
]
}「入れればリッチ表示される」という前提を修正する
FAQPage・HowToともに、2023年8月にGoogleが検索結果を整理する目的でリッチリザルトの表示対象を政府機関・医療機関等の権威性の高いサイトに限定し、一般の事業者サイトではほぼ表示されなくなりました(出典: Google Search Central, 2023年8月)。つまり、一般的な会社のサイトでは、この2つを実装してもGoogle上での見た目が派手に変わるわけではないということです。ぶっちゃけ、ここを誤解したまま導入すると期待外れに感じてしまうので、実装目的は「Googleでのリッチ表示」ではなく「AIが質問・手順の構造を理解する助けになる」という位置づけに置き換えて進めるのが実態に即しています。
FAQPageとHowToの使い分け
| 型 | 向いているコンテンツ | 構造の単位 |
|---|---|---|
| FAQPage | よくある質問ページ、記事末尾のQ&A | 質問(Question)と回答(Answer)のペア |
| HowTo | 操作手順、設定ガイド、段階的な作業コンテンツ | 手順(HowToStep)の並び |
同じページに両方を設置する義務はなく、コンテンツの性質に合わせてどちらか一方、または使い分けて選べば十分です。
実践ステップ
- 自社サイトにあるFAQページ・記事末尾のQ&Aを洗い出す
- 手順を紹介しているページ(操作ガイド・設定方法など)を洗い出す
- FAQには
FAQPage、手順コンテンツにはHowToのJSON-LDをそれぞれ用意する - 実装の目的を「リッチ表示狙い」ではなく「AIの理解支援」とチーム内で認識合わせする
- 質問文・手順名は、実際にユーザーが検索しそうな言い回しに近づける
- 実装後、既存のFAQ・手順の本文とJSON-LDの内容に矛盾がないか見直す
まとめ
FAQPage・HowToは、質問と回答・手順の構造をAIに伝える型ですが、Googleでのリッチ表示という目的は2023年8月の仕様変更以降ほぼ成立しなくなっている点を押さえておく必要があります。実装の狙いを「AIの理解支援」に切り替えれば、過度な期待を持たずに適切な優先順位で導入できます。III-B1から続けてきた基礎と主要な型はこれで一区切りです。残るProduct・ReviewはIII-B6に譲るので、まずはここまでの型を自社サイトで実装してみてください。
このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. 2023年8月以降、Googleは一般的な事業者サイトでもFAQPage・HowToのリッチリザルトを引き続き積極的に表示している。
2023年8月にGoogleが表示対象を政府機関・医療機関等の権威性の高いサイトに限定し、一般事業者サイトではほぼ表示されなくなりました。
Q2. FAQPageスキーマで、質問と回答のペアを格納する配列プロパティは何か。
mainEntityの配列の中にQuestionとacceptedAnswerを入れ子で書きます。
Q3. HowToスキーマで各手順を表す型は何か。
stepという配列で各手順をHowToStepとして並べます。
このレッスンのFAQ
Q. FAQPage・HowToを実装すればGoogleでリッチ表示されますか?
一般的な事業者サイトではほぼ表示されません。2023年8月にGoogleが表示対象を政府機関・医療機関等に限定したためです。
Q. FAQPageとHowToはどう使い分ければよいですか?
よくある質問ページや記事末尾のQ&AにはFAQPage、操作手順や設定ガイドにはHowToが向いています。
Q. 2026年時点でFAQPage・HowToを実装する目的は何と位置づけるべきですか?
「Googleでのリッチ表示」ではなく「AIが質問・手順の構造を理解する助けになる」という位置づけに置き換えるのが実態に即しています。