III-D4 内部リンク設計を整理する
重要ページへの経路を、内部リンクでAIにも伝える設計
このレッスンの狙い:AIOを意識した内部リンク設計ができる
最終更新: 2026-07-23
この記事の要点
- AIOを意識した内部リンク設計ができる
- AIクローラーは「リンクをたどって」ページを発見する
- 重要ページへの経路を意図的に増やす
どれだけきれいなURL階層を作っても、そこへたどり着くための道(リンク)がなければ、AIクローラーはページの存在に気づけません。URLという「住所」を整理できたなら、続いてはその住所まで人とクローラーを案内する「道」――内部リンクの設計です。
AIクローラーは「リンクをたどって」ページを発見する
AIクローラーの基本的な巡回方法は、Googlebot等の従来型クローラーと同様にHTMLの<a href>タグを辿ってページを発見するという単純な仕組みです。III-D1で扱った通り、多くのAIクローラーはJavaScriptを実行しないため、クリックイベントやJS制御のドロップダウンメニューだけで実装されたナビゲーションは、リンクとして認識されない可能性があります。重要なページほど、通常のHTMLの<a href>タグで、複数の経路から辿り着けるようにしておく必要があります。
重要ページへの経路を意図的に増やす
内部リンク設計の基本は、トップページやカテゴリページから重要ページまでのクリック数(経路の深さ)を減らすことと、関連する記事同士を文脈のある形でつなぐことです。例えば、AIOに関する個別記事を書いたら、その記事からテクニカル編の該当レッスン(編III-A参照)へ、あるいはサービス紹介ページへと、文脈上自然な形でリンクを張ることで、AIクローラーがそのページ群を一つのまとまりとして認識しやすくなります。
<!-- 良い例: 通常のaタグでクロール可能 -->
<a href="/services/ai-marketing/">AIマーケティング支援サービス</a>
<!-- 避けたい例: JSのonclickのみでhrefがない -->
<span onclick="goToPage('ai-marketing')">AIマーケティング支援サービス</span>パンくずリストとサイトマップの補完的な役割
個別ページ同士のリンクに加えて、パンくずリスト(現在地を示す階層表示)と、前のレッスンで扱ったXMLサイトマップは、AIクローラーがサイト全体の構造を把握する助けになります。パンくずリストはユーザーの現在地表示だけでなく、階層構造をHTML上で明示する役割も持ち、構造化データ(BreadcrumbList)として実装すればさらに機械可読性が上がります。この構造化データの実装方法自体は編III-Bで詳しく扱います。
アンカーテキストと孤立ページに注意する
内部リンクは「リンクがあるかどうか」だけでなく、どんな文言でリンクされているか(アンカーテキスト)も重要です。「こちら」「詳しくはこちら」のような文言だけでは、リンク先が何のページかをAIクローラーが文脈から読み取りにくくなります。「AIマーケティング支援サービスの詳細はこちら」のように、リンク先の内容が分かる文言をアンカーテキストに含めることで、AIクローラーがそのページの主題を把握しやすくなります。あわせて注意したいのが、社内のどのページからもリンクされていない「孤立ページ(オーファンページ)」の存在です。サイトマップには載っていてもリンクの経路がなければ、AIクローラーがそのページの重要性を認識しにくくなります。定期的に「リンクが1本も来ていないページ」がないかを棚卸しすることをおすすめします。
実践ステップ
- 自社サイトで「引用してほしい」重要ページへ、トップページから何クリックで到達できるか数える
- 3クリック以上かかる重要ページがあれば、カテゴリページや関連記事からの経路を追加する
- ナビゲーションメニューがJSのクリックイベントのみで実装され、通常の
<a href>が存在しない箇所を洗い出す - 関連する記事・サービスページ同士を、文脈が自然な範囲でお互いにリンクさせる
- 主要ページにパンくずリストが実装されているか確認する
- XMLサイトマップに重要ページがすべて含まれているか、定期的に確認する
まとめ
AIクローラーはJavaScriptを実行せず、通常のHTMLリンクを辿ってサイトを発見するという特性を持つため、内部リンク設計はテクニカルAIOの中でも見落とされやすい土台です。重要ページへの経路を複数用意し、クリック数を減らすという基本を押さえるだけで、AIクローラーがそのページの存在と重要性を認識しやすくなります。パンくずリストやサイトマップは、個別リンクを補完する役割として合わせて整備しておきましょう。ここまでで「迷わず辿り着けるか」という道筋の話は一区切りです。III-D5では視点を変え、辿り着く速さ=ページ速度の影響を確かめます。
このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. JSのonclickイベントのみで実装され、通常のhref属性を持たないリンクは、多くのAIクローラーに認識されない可能性がある。
多くのAIクローラーはJavaScriptを実行しないため、hrefを持たないリンクはリンクとして認識されない可能性があります。
Q2. アンカーテキストとして推奨されるのはどれか。
リンク先の内容が分かる具体的な文言をアンカーテキストに含めることが推奨されています。
Q3. 社内のどのページからもリンクされていないページを何と呼ぶか。
リンクの経路がないページは「孤立ページ(オーファンページ)」と呼ばれます。
このレッスンのFAQ
Q. AIクローラーはどうやってサイト内のページを発見しますか?
HTMLの<a href>タグを辿って発見するという単純な仕組みです。
Q. 「こちら」というリンクテキストの何が問題ですか?
リンク先が何のページかをAIクローラーが文脈から読み取りにくくなる点が問題です。
Q. 重要ページへの経路を増やすには何をすればよいですか?
トップページやカテゴリページからのクリック数を減らし、関連する記事同士を文脈のある形でつなぐことが基本です。