II-C11 各エンジンのインデックス源を比較する
どのエンジンがどの検索インデックスやデータソースを使っているか
このレッスンの狙い:主要AI検索エンジンのインデックス源の違いを表で説明できる
最終更新: 2026-07-23
この記事の要点
- 主要AI検索エンジンのインデックス源の違いを表で説明できる
- そもそも「インデックス」と「引用」は別の話
- 主要エンジンのインデックス源比較
ここまでII-Cで見てきた各AI検索エンジンは、実は「どこの検索インデックスを使って回答を作っているか」がバラバラです。主要エンジンのインデックス源の違いを1枚の表に整理すれば、なぜ同じ質問でもエンジンによって出てくる情報が変わるのか、自分の言葉で説明できるようになります。
そもそも「インデックス」と「引用」は別の話
まず整理しておきたいのが、インデックス(index)とは検索エンジンが情報の存在を認識し検索対象として登録していることを指し、グラウンディング(grounding)とは実際に回答の根拠として使われることを指す、という区別です。インデックスされていても引用されるとは限らず、この2つは別概念として扱う必要があります(出典: Vizup, 2026年7月確認)。ほぼ全社が、①質問を検索文字列に変換→②インデックスから候補ページ取得→③関連性・鮮度・権威性で再ランキング→④LLMが統合生成し引用を付与、という共通の4段階を踏みますが、①②の「どのインデックスを使うか」がエンジンごとに大きく異なります(出典: ZipTie.dev, 2026年7月確認)。
主要エンジンのインデックス源比較
| エンジン | 検索インデックスの実態 |
|---|---|
| ChatGPT Search | 自社インデックスを持たずMicrosoft Bingの検索インデックスを利用 |
| Perplexity | 質問ごとに60件以上のソースを自らライブ取得し、最終的に10件程度を読み込む |
| Google AI Overviews/AI Mode | Google自社の検索インデックス+Knowledge Graph・Shopping Graphを併用 |
| Microsoft Copilot/Bing | Bingの自社インデックスを「Bing Orchestrator」が複数のグラウンディングクエリに分解して参照 |
| Claude web検索 | 自社インデックスは持たず、Anthropicのクラウド側でその都度検索を実行するサーバーツール方式 |
| Grok | ライブのWebに加えX自身の投稿ストリームを二重ソースとして参照 |
| Felo | 複数のAIモデル・複数の検索プラットフォームを横断収集 |
| DeepSeek | 自社インデックスを持たず、質問ごとに複数のWeb情報源をリアルタイム巡回 |
| 百度(ERNIE Bot) | Baidu検索の自社インデックス(中国語ソース中心) |
| Naver(AI Briefing) | Naver検索インデックス(自社ブログ・カフェ・知識iN中心) |
| Apple/Siri | Applebotによる自社インデックス+複雑な質問はChatGPT・Geminiへ委譲 |
出典: ZipTie.dev/Gemini API公式(ai.google.dev)/rankly Substack/Anthropic公式(platform.claude.com)/Contently/aismiley/Trakkr/GEO Compass/The Egg/Search Engine Roundtable(いずれも2026年7月確認)。各エンジンの詳細解説は編II-C1〜C10を参照してください。
「自社インデックスを持たない」勢が意外と多い
表を見ると分かる通り、ChatGPT Search・Claude web検索・DeepSeekは自社の検索インデックスを持たず、外部のインデックスに依存するか、その都度ライブ検索する方式を採っています。これは従来のSEOで「Googleのインデックスに載っているかどうか」だけを見ていた発想では対応しきれないことを意味します。Bing Webmaster Toolsへの登録状況が、ChatGPT Search対策の隠れた前提条件になっているというのは、その典型例です(出典: stackmatix, 2026年7月確認)。
エンジンの出自による2つの系統
Google・Bingのように伝統的検索へAI回答が乗った系統(AI Overviews、Copilot)と、対話型AIに検索機能が足された系統(ChatGPT Search、Claude web検索、Gemini、Grok)は出自が違いますが、2026年時点で体験としては収斂しています。Perplexity・Felo・Genspark、そしてDeepSeekは当初からAI回答主軸で設計された新興勢力という位置づけです。この違いを理解しておくと、なぜ同じ質問でもエンジンによって参照元の傾向が変わるのか(編II-C12で扱う「引用選択の癖」につながる部分)が見えやすくなります。
実践ステップ
- 自社サイトがBing Webmaster Toolsにインデックス登録されているか確認する
- Google Search ConsoleでGoogleインデックスの状況を確認する
- 上記の比較表を見て、自社事業に関係の深いエンジンから優先的にインデックス状況を点検する
- 各エンジンで自社名・商品名を実際に検索し、表示される情報がどのインデックス由来か推測してみる
- インデックスされているだけで安心せず、実際に引用(グラウンディング)されているかを別途確認する
まとめ
AI検索エンジンは見た目の体験こそ似ていますが、裏側で使っているインデックスはBing依存型・Google自社型・都度ライブ検索型・自社ポータル型など大きく分かれています。自社インデックスを持たないエンジンが複数あることを知っておくだけで、対策の優先順位は変わってきます。インデックス源の違いを頭に入れたら、いよいよ「どのサイトが引用されやすいか」という核心に踏み込む番です。
このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. インデックス(index)とグラウンディング(grounding)は同じ概念であり、インデックスされていれば必ず回答の根拠として引用される。
インデックスは情報の存在を認識し検索対象として登録していることを指し、グラウンディングは実際に回答の根拠として使われることを指す別概念とされています。
Q2. 本文の比較表で、自社の検索インデックスを持たず外部インデックスに依存または都度ライブ検索する方式に分類されているエンジンの組み合わせはどれか。
ChatGPT Search・Claude web検索・DeepSeekは自社インデックスを持たず、外部インデックスに依存するか都度ライブ検索する方式です。
Q3. 本文が「隠れた前提条件」として挙げている、ChatGPT Search対策における登録の重要性はどのツールに関するものか。
Bing Webmaster Toolsへの登録状況が、ChatGPT Search対策の隠れた前提条件になっているとされています。
このレッスンのFAQ
Q. インデックスされていれば安心と考えてよいですか?
いいえ。インデックスされているだけで安心せず、実際に引用(グラウンディング)されているかを別途確認する必要があります。この2つは別概念として扱われます。
Q. なぜBing Webmaster Toolsへの登録がChatGPT Search対策で重要なのですか?
ChatGPT Searchは自社の検索インデックスを持たずMicrosoft Bingの検索インデックスを利用しているため、Bing Webmaster Toolsへの登録状況が対策の隠れた前提条件になっているとされています。
Q. AI検索エンジンには出自の異なる2つの系統がありますか?
はい。伝統的検索へAI回答が乗った系統(AI Overviews、Copilot)と、対話型AIに検索機能が足された系統(ChatGPT Search、Claude web検索、Gemini、Grok)という2系統があり、2026年時点で体験としては収斂しつつあります。