V-C4 Search ConsoleとAI Overviewsの関係を確認する
Search Console上でAI Overviews関連の表示がどう扱われるか
このレッスンの狙い:Search ConsoleでAI Overviewsの影響を確認できる
最終更新: 2026-07-23
この記事の要点
- Search ConsoleでAI Overviewsの影響を確認できる
- 基本ルール:表示とクリックのカウント方法
- 3つの構造的な限界
GA4がサイトへの訪問を計測するのに対し、Search Consoleは検索結果・AI Overviews上での表示のされ方を計測する場所です。AI Overviewsの仕組みや表示条件そのものは編II-Dで扱った通りですが、ここではSearch Console上でAI Overviewsがどう扱われ、どこまで見えて、どこから見えないのかという、計測ツールとしての現在地を確認します。過度な期待をせずに使いこなすための土台になるレッスンです。
基本ルール:表示とクリックのカウント方法
Search Consoleでは、AI Overviews内の外部リンクがクリックされた場合はクリック数としてカウントされます。表示回数についても、通常の検索結果と同じ基準、つまりユーザーがスクロールまたは展開して視認可能な状態になった時点でカウントされる仕組みです(出典: 鈴木謙一, 2026年7月確認)。ここまでは通常の検索結果と大きく変わりません。問題は、その先の「内訳の見え方」にあります。
3つの構造的な限界
Search ConsoleでAI Overviewsを扱う際には、次の3つの限界を理解しておく必要があります。
- 順位の丸め込み: AI Overviewsブロックに割り当てられる掲載順位は概要ブロック全体で1つだけで、ブロック内の個々のリンクごとの順位は区別されません(出典: 鈴木謙一, 2026年7月確認)
- 通常検索との合算: AI Overviewsに引用されて発生したクリック・表示回数を、通常のウェブ検索のクリック・表示回数と切り分けて確認する機能が現状なく、合算されて表示されます(出典: note, 2026年7月確認)
- クエリの匿名化: AI Overviewsで発生するクエリは長く会話的なものが多く、個人を特定しうる情報を含みやすいため、匿名化されたクエリとして扱われ、個別クエリ単位でのレポートが制限されます(出典: note, 2026年7月確認)
| 項目 | 通常の検索結果 | AI Overviews |
|---|---|---|
| 掲載順位 | リンクごとに個別で確認可能 | ブロック全体で1つに丸め込まれる |
| クリック・表示回数 | 単独で集計 | 通常検索の数値と合算される |
| クエリ単位の詳細 | ある程度確認可能 | 匿名化により制限されやすい |
2026年6月導入の「Generative AI」タブ
こうした状況を受け、Googleは2026年6月3日、Search Console内に既存のパフォーマンスレポートとは別枠で「Generative AI」専用タブを新設したと発表しました(出典: Google Search Central Blog, 2026年6月)。現状で確認できるのは表示回数のみで、ページ・国・日付・デバイス別の内訳が見られます。ただしクリック数・CTR・クエリ単位のデータはこの新レポートでもまだ提供されておらず、AI Overviews・AI Mode・DiscoverのAI生成機能もすべて同一の集計軸にまとめられているため、どの機能が表示回数を牽引しているかは切り分けられません。ロールアウトも一部サイトに限定されています(出典: PikaSEO, 2026年7月確認)。
現時点での付き合い方
要するに、Search Consoleは「AI経由の表示」を可視化する方向へ進化しつつあるものの、2026年7月時点では「クリックが何件発生したか」を独立して把握することはまだできません。この空白を埋めるのが、Ahrefs Brand Radarのような専用ツール(編V-B参照)の役割です。Search Consoleは表示回数のトレンドを追う補助的な窓口として位置づけ、過度な期待をしないことが実務上のコツです。
実践ステップ
- Search Consoleにログインし、左メニューの「検索パフォーマンス」を開く
- 画面上部に「Generative AI」タブが表示されているか確認する(提供対象サイトのみ表示)
- 表示されていれば、直近90日の表示回数推移をページ別・デバイス別に確認する
- 表示されていない場合は、通常のパフォーマンスレポートのクエリ一覧から、会話的・長文のクエリを目視で拾い出す
- それらのクエリの順位・クリック数の傾向をメモし、AI Overviews表示が疑われるクエリ群として記録しておく
- 「クリック単体の計測はまだできない」という制約を、レポートを見る関係者に一言添えて共有する
まとめ
Search Consoleは、AI Overviewsの表示・クリックの基本的な扱いは通常の検索結果と揃えつつも、順位の丸め込み・通常検索との合算・クエリの匿名化という3つの構造的な限界を抱えています。2026年6月に新設された「Generative AI」タブも、現時点では表示回数のみの提供にとどまります。今のSearch Consoleでできること・できないことを正しく切り分けておくこと——それが、V-C5でダッシュボードを組み立てる土台になります。
このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. Search ConsoleのAI Overviewsブロックでは、ブロック内の個々のリンクごとに掲載順位が区別して確認できる。
AI Overviewsブロックの順位はブロック全体で1つに丸め込まれ、個々のリンクごとには区別されません。
Q2. Search Consoleに「Generative AI」専用タブが新設されたのはいつか。
Googleは2026年6月3日にSearch Console内へ「Generative AI」専用タブを新設したと発表しました。
Q3. Search ConsoleでAI Overviewsを扱う際の3つの構造的限界に含まれないものはどれか。
3つの限界は順位の丸め込み・通常検索との合算・クエリの匿名化であり、月間クリック数の上限設定は含まれません。
このレッスンのFAQ
Q. AI Overviewsで発生したクリック・表示回数は、通常のウェブ検索の数値と分けて見られますか。
見られません。AI Overviewsに引用されて発生したクリック・表示回数を通常のウェブ検索の数値と切り分けて確認する機能は現状なく、合算されて表示されます。
Q. AI Overviewsのクエリがクエリ単位で詳しく見られないのはなぜですか。
AI Overviewsで発生するクエリは長く会話的なものが多く、個人を特定しうる情報を含みやすいため、匿名化されたクエリとして扱われ、個別クエリ単位でのレポートが制限されます。
Q. 新設された「Generative AI」タブでは何が見られますか。
表示回数のみが確認でき、ページ・国・日付・デバイス別の内訳が見られます。クリック数・CTR・クエリ単位のデータはまだ提供されていません。